第二大阪警察病院
研修医・専攻医

内科

内科専門研修プログラム(基幹)

1.はじめに

当院は大阪市内に位置する中規模総合病院です。僻地でもなければ特別な高度医療や救急などに特化しすぎない病院です。当院では急性期病院として地域医療へ貢献しつつ、大規模病院でないと手薄になりがちな診療分野である血液疾患、リウマチ膠原病疾患、腎臓疾患などを含めた幅広い分野で高度な専門医療を行いながら、地域の連携医療機関等と密接に連携をしつつ診療を行っています。


近年、高齢化に伴い多彩な合併症を有する患者さんが増加しています。単一の診療科だけで解決できない事例に対して、診療科の壁が立ちはだかることがしばしばあります。当院では風通しの良い小規模の内科系各診療科が協力することによりレベルの高い診療を実現する一方で、後方連携支援部門とも密に連携をとりながら在宅復帰など将来までをも見据えた戦略的な診療を行っています。内科系診療科では、合同のカンファレンスなどを通じて、そうしたスムーズな診療連携を実現しています。また、強力な化学療法から免疫療法までも対応可能な無菌治療設備と内科スタッフを有しており、外科的治療だけでなくその先をも見据えた、診断から治療まで幅広く対応できる体制を構築しています。尚、現在は、敷地内に新たな病院を建設中で、2025年1月を目途にオープンする予定となっています。市内でも有数の規模を誇る総合病院となり、一層幅の広い診療体制の下、多様な疾患に対応した先端の医療を提供する施設となる予定です。


中規模病院ならではの診療科間の垣根の低さとフレキシブルなプログラムを利用した自由度の高い研修体制が当院研修プログラムの特徴です。各診療科にはベテランの専門医、指導医がそろっていますので各科の最先端の診療に触れることができ、先生方の将来の進路選択にも役に立ちます。また大学との連携によるアカデミックな情報へのアクセスの良さ、DynaMedのフリーアクセスや都市部ならではのさまざまな研究会への参加しやすさなどにより様々な最新医療知識を得ることができるほか、自主的な勉強会などを利用し無理なくスキルアップを行うことができます。 また、当院は救急など超急性期に特化しすぎておらず、慢性疾患の対応も含めて偏りのない幅広い医療を経験できますので、忙しすぎずマイペースの研修でありながら将来の成長のための土台をしっかり作ることができます。将来どのような進路に進む事も可能なように、自由で型にはめない自主性を重視しています。病院設備やシステムに依存する事なく力を発揮できる医師になってほしいと願っています。

2.研修プログラムの概要

当院は基幹施設として内科専攻医を募集します。
基幹施設である第二大阪警察病院には、内科系3診療科(腎臓内科、膠原病・リウマチ科、血液内科)があります。当院の連携施設は大阪警察病院、大阪医療センター、多根総合病院、河内総合病院、森之宮病院、大阪大学付属病院、大阪南医療センター、近畿中央病院、兵庫県立西宮病院、日本生命病院、大阪急性期・総合医療センターの11病院です。当院は大阪警察病院、大阪医療センターの連携施設として専攻医の研修を受け入れます。

研修は、内科標準タイプ、サブスペ重点研修タイプ(1年型、2年型)の研修が可能です。初年度は当院の内科系3診療科を2ヶ月ずつローテートします。2年目は連携施設での研修(大阪警察病院、大阪医療センター、多根総合病院、河内総合病院、森之宮病院、大阪大学付属病院、大阪南医療センター、近畿中央病院、西宮病院、日本生命病院、大阪急性期・総合医療センターの11病院より最短3ヶ月単位で選択)を行います。3年目は当院でのサブスペ専門研修または自由選択した当院内科系診療科で研修します。サブスペ重点研修タイプ(2年型)を希望する場合は初年度で希望するサブスペ診療科に所属しながら内科系3診療科で並行して研修を行います。研修開始時点で研修タイプを決めなくても、研修の進捗状況に応じて途中で変更することができるように配慮します。しかし当院は診療科間の垣根が低いので、サブスペ専門研修期間に一部の不足症例を並行して経験することもできますので、無理せずサブスペ重点研修を行うことができます。

3.研修内容

ローテートした診療科において主担当医として入院症例の診療を行います。また総合内科外来(初診を含む)とSubspecialty診療科外来(初診を含む)を少なくても週1回,1年以上担当します。内科二次救急担当(平日)、当直医として救急対応を行います。必要に応じてSubspecialty診療科検査を担当します。医学生や後輩専攻医や初期研修医の指導を適宜行います。

4.研修の到達目標

日本内科学会が定めた内科専門研修カリキュラムに準じ専攻医登録評価システム(J-OSLER)を用いて目標に到達しているかを評価します。
  • カリキュラムに定める全70疾患群を経験し、200症例以上経験することを目標とするが、主担当医として少なくとも56疾患群以上で計160症例以上を経験し登録し、担当指導医の承認を受ける。
  • 病歴要約29症例をピアレビューの承認を得て受理される。
  • JMECCの受講
  • 2編の学会発表または論文発表
  • メディカルスタッフによる360度評価(内科専門研修評価)と指導医による適性評価
  • 所定の講習会の参加
     医療倫理・医療安全・感染防御に関する講習会;年に2回以上
     病院内CPC;年に2回以上
     内科系学術集会;年に2回以上
     研修施設群合同カンファレンス;年1回以上
     地域参加型のカンファレンス;年1回以上

5.研修指導体制

専攻医登録評価システム(J-OSLER)を用いて評価します。少なくとも年2回(9月と2月)に担当指導医が個別に進捗状況を確認し、メディカルスタッフによる360度評価を行います。

6.研修内容

●内科臨床研修医指導センター

全ての内科専攻医は内科臨床研修医指導センターに所属します。内科臨床研修医指導センターは内科専門研修プログラム委員会の指導のもと、専攻医の担当指導医を決定します。担当指導医はJ-OSLERに登録された研修記録を承認し、病歴要約の受理をサポートします。また年2回(9月と2月)担当指導医とともにメディカルスタッフによる360度評価を行い、研修の進捗状況を確認するとともに、円滑に研修が実施されるようにサポートします。
内科臨床研修医指導センターは専攻医の希望に基づきローテーションの調整を行います。同時に大阪警察病院や大阪医療センターからの専攻医のローテーションの受け入れ、調整を行います。

●内科専門研修プログラム管理委員会(令和4年4月現在)

第二大阪
警察病院
病院長 越智 隆弘
プログラム統括責任者、委員長、
アレルギー・膠原病分野責任者
比嘉 愼二
血液内科分野責任者 佐多 弘
腎臓分野責任者 水野 仁
事務局代表、臨床研修医指導センター事務担当 錦織 貴之
連携施設
担当委員
大阪医療センター 三田 英治
大阪急性期・総合医療センター 林 晃正
大阪警察病院 飯島 英樹
大阪大学医学部附属病院 林 義人
大阪南医療センター 大島 司郎
河内総合病院 林 英宰
近畿中央病院 上道 知之
多根総合病院 白石 翔一
西宮病院 楢原 啓之
日本生命病院 立花 功
森之宮病院 北田 修
オブザーバー 未定 内科専攻医代表

7.専攻医の募集と採用、病院見学

募集と採用は日本専門医機構、日本内科学会の定める方式に基づき行います。
「2023年度 内科専攻医募集要項」をご参照ください。